フォレスト垂水『ノーリフト』の取り組み

 ノーリフトとは、ノーリフティング(持ち上げない)の略で、近年オーストラリアの看護連盟で推進されているケアの方法です。
 「腰痛は職業病であってはいけない」という理念のもと、オーストラリアの看護・介護を大きく変えてきました。そして、日本にもノーリフト協会が誕生し、全国でノーリフトに取り組む施設・病院が増えてきました。私も、会社から参加したオーストラリア研修およびデンマーク研修でノーリフトに触れました。
 デンマークでは、北欧式介護として、リフト(機械)やスライディングシート(持ち上げずにすべらせるシート)が紹介されていました。基本はすべて「持ち上げない・抱えあげない」です。実際に体験してみて、その驚くべき「楽さ」に感動しました。「こんなに楽をしていいのか」と。又、私たちが楽に介護ができるだけでなく、そのことが利用者にも無理な力を加えない、圧迫感を感じさせない(すなわち、利用者にとっても楽である)ということに気づきました。今までの力任せの介護は、私たちの腰に負担がかかっていただけでなく、利用者に縮みあがるような怖い思いを抱かせていたことを知りました。
 「介護」に携わる者の心構えとして大事なことは介護をする人間がけがや病気になってはいけないということです。私たち介護者がけがや病気で利用者の側を離れたら、一体誰が利用者の支援をするのでしょうか。利用者支援の成果を上げる為には、我々介護者が常に健康であること、そして笑顔で支援し続けられることだと確信します。

フォレスト垂水理事 看護部長
村上 京子

 
フォレスト垂水の従業員は、『持ち上げない・抱え上げない』を合言葉に、より安全に利用者支援をおこなうことを宣言します。
【前 文】
高齢者施設で働く私たちは、まず自らが健康体であることが求められます。今後は、当施設で働く従業員が介護技術の「基」として取組むよう、同宣言を表明します。
【条 文】
  1. 私たちは、止むを得ない場合を除き、力任せで利用者の身体を持ち上げません。
  2. 私たちは、介助を不自然な姿勢や、力任せでおこなわない為に必要な補助器具・福祉用具を適切に使用します。
  3. 私たちは、利用者の主体性を優先し、可能な限り自力の移動を促します。
  4. 私たちは、移動・移乗の技術向上を目指し、継続して教育・訓練をおこないます。

以上